[イヤホン紹介] Campfire Audio Orion ‘Glo-rion’

イヤホン

こんにちは。

今回はCampfire Audioが過去に販売した海外限定イヤホン

「Campfire Audio Orion ‘Glo-rion’(キャンプファイヤーオーディオ オリオン グローリオン」

についてご紹介します。

海外限定で販売された機種の為知らない人がいるかと思いますので、ざっくりした紹介と次回また同じような企画があったときに参加する際の参考情報として残しておきたいと思います。

概要

Campfire Audioの2021年Multiverse Eventについて

このイヤホンは、2021年の10月末頃~11月上旬にCampfire Audioが海外公式サイトで行った「Multiverse Event」という企画で販売された商品になります。

このイベントは1週間の間、予告されたシークレット情報のイヤホンを毎日1つずつ公表し、限定販売するという内容でした。

これらの機種は完全に新規の構成のものだったり、過去に販売した機種の再販やリメイクしたものでした。
ちなみに当時のラインナップは、

  • Orion ‘Glo-rion’ 30台(オリオンをベースに、ホロシンとマンモスの商品構成っぽくしたもの。後で解説します)
  • Solaris ‘Shrink Ray’ 80台(ソラリス2020を初代のカラーリングにし、音を再チューニングしたもの)
  • Andromeda Gold: Titanium 30台(アンドロメダゴールドをチタン筐体にし、BAドライバーを変更し音を再チューニングしたもの)
  • Night Sky 3D 8台(3BAの完全新規のもの)
  • Onyx 200台(樹脂筐体の1BA+1DDのハイブリッド構成の完全新規のもの)
  • Solaris SE 8台(2019年の機種の再販)
  • Andromeda King 6台(アンドロメダの真鍮筐体。サンプルだったり、過去の展示会でしか手に入らなかったものらしいです)

確かこのような内容でした。間違っていたらごめんなさい・・・。

2022年もラインナップを変えてまた同じ企画が行われました。
2023年は開催されませんでした。

購入した経緯

2020年にポタオデにハマり、高級イヤホンにも興味を持ちはじめ、人気機種のAndromedaを聴いたのをきっかけにすっかりCampfire Audoioのファンになりました。しかしどの機種も高額な機種が多く、所持金も少なかったため購入するまでには至りませんでした。後に状態の良い中古のorionを入手し、初めての高級機種だったこともあり大事にしていました。

2021年にCampfire Audioからのニュースレター(メルマガ)でマルチバースイベントの情報を知り、一番初めに発表されたのがorionの限定版であるGlo-rionでした。
おそらくこれ以降に発表される機種は高いだろうし、予算的にもこれしか買えない!と思ったので購入することにしました。

購入価格

PayPal(クレジットカード払い)を使用。
Glo-rionの本体価格は249ドル。送料含めて273.13ドルの支払い。

確認したら32394円でした。当時の為替相場は1ドル114円だったので、単純計算だと約31136円。差額の1258円は変換手数料ですね。これに商品が届いたのちに日本で払った税金(消費税と手数料)2600円が加わります。

トータルで約35000円でした。

CamfireAudioの商品を海外公式サイトで購入した場合、商品代金に加えて10%~15%くらい追加でかかる、くらいに考えておくといいと思います。

Campfire Audio Orion ‘Glo-rion’ レビュー

パッケージ

外観。
次の写真以降、背景が変わりますがこれは今現在、外紙を紛失してしまった為です。購入当時に浮かれていて写真を撮っておいたのですが、本当に良かったです。捨ててはいないはずなので家のどこかにしまってあるはず・・・。

内箱。

付属品

  • Smoky Glow Litz Cable
  • Epoch SEAQUAL®YARN Earphone Case
  • Mesh IEM Bag×3
  • イヤーチップ(シリコン、フォーム、E-type)
  • ピンバッジ
  • クリーニングブラシ
  • 保証書
  • シリアルナンバー入りギャランティーカード

ベースのorion CKとの違いその1、付属品。
付属品に関してはホロシン、マンモスと同一内容になっています。


保証書とギャランティーカードの表紙がマルチバースイベントのメインビジュアルになっています。

収納ポーチ。

プラスチックをアップサイクルした素材を使用し、ポルトガルで生産されたもの。
ジッパー部分が蓄光素材で、暗くなると光ります。

メッシュバックは3つ。
このメッシュバックにイヤーピースが入っていました。

筐体が傷つきやすいので持ち運びする際は必須です。

イヤーピースは

  • シリコン 3サイズ
  • フォーム製 3サイズ
  • final type-E 5サイズ

final製が多めに入ってます。

ギャランティーカード

シリアルナンバーはなんと1番!
これはとても嬉しい(笑)

本体

ベースのorion CKとの違いその2 筐体

銀ネジ→黒塗装のネジに変更
CAロゴ→蓄光加工

あとは同じ。
片側のCAロゴが少し取れかかっています・・・

ケーブル

ベースのorion CKとの違いその3 ケーブル

ホロシン、マンモスと同じく、各パーツに蓄光加工を施した純銅銀メッキ導体ケーブルを採用。
熱処理で癖をつけたスリーブ付きのイヤーガイドがあり、取り回しがよく使い勝手がいいです。

レビュー環境

今回のレビュー環境は以下の通りです。

DAP…SHANLING M1s (SHANLING)
イヤホン…Campfire Audio Orion ‘Glo-rion’
ケーブル…Smoky Glow Litz Cable 3.5mm
イヤーピース…final type-E
楽曲ジャンル…アニソン、ロック

詳しい楽曲や私の好みなどについては過去の投稿にまとめてあります。

音質

Radar Chart Small Multiples

艶やかで上品な女性ボーカルと全体的にバランスの取れたかまぼこサウンド

音はベースのorion CKとほぼ同じです。
Glo-rionの方が少し音がぼやけた感じはしますが、全体の基本的な音は同じだと感じました。それに中古のorionは音出し(エージング)がされているのと経年変化もありますので誤差の範囲かと思います。

一番の特徴は「艶のある女性ボーカルサウンド」です。

全体的にあっさりで、静かなやさしい音です。
激しい曲や楽器数の多い曲は得意でなく、楽器編成のすくない静かな曲との相性がよいと感じました。

シングルBAなので音場はそれほど広くなく、分離感もそこそこです。
ですが音のつながりがよく、自然で全体の調和が取れています。

低音は音圧、量感ともに控えめですがタイトに鳴ります。ベースラインの表現とドラムのキック感ははっきりしており、シングルBAにしてはしっかり音が出ている方だと思います。

中音は量感があり、艶やかで綺麗な品のある活き活きした音が響きます。このイヤホンの一番得意とする音域です。
特に女性ボーカルの表現が素晴らしいです。女性ボーカルメインの静かな曲なら、夜にポツンと光る星のような温もりのあるサウンドでとても心が穏やかになります。

高音は遠くまでは伸びず、角の取れた丸みのある音です。刺さりはありません。
余裕はあまりなく、静かにすうっと音が消えていきます。

このorionの女性ボーカルはとても素晴らしいのですが、これをより遠くまで声が響き渡るキラキラサウンドに仕上げたのがイオになります。
正直イオの方が優位に立っていると思いますが、私はイオだとすぐに聴き疲れしてしまうので、鮮烈さを抑えたorionの方が好みです。

まとめ

総合評価…4.0点/5点

メリット(長所)
  • シングルBAのまとまりのある自然な音
  • 艶やかでやわらかい女性ボーカル
  • 静かな曲との相性がいい
  • 上位機種と同等の付属品
デメリット(短所)
  • エッジはなく、迫力は弱い
  • シングルBAのため解像度、分離感に限界がある
  • 激しい曲、楽器数の多い曲は苦手
  • 気温や季節によってノズルに水滴が付きやすい

最近はレベルの高いイヤホンが次々に登場しているので、35000円程度ならこのイヤホンより性能が高いものならいくらでもあります。限定という肩書はありますが、正直に言えば同メーカーの他の限定機種より特別感は薄いかなと思います。

ですが、全体の穏やかなサウンドと温もりのある優しい女性ボーカルの組み合わせは本当に心が癒されます。今では控えめな性能ですが、私が最初に購入した思い入れのある高級イヤホンの限定モデルなこともあり、私のお気に入りのイヤホンの1つです。

海外の音楽情報サイトによると、Campfire Audioは「マルチバースイベントは時間と労力がかかる企画だが、とても楽しい企画なのでまたいつか開催したい」と思っているそうです。
2023年は開催されませんでしたが、今年はもしかしたら開催されるかもしれませんね。

マルチバースのイベントが気になる方は、海外公式サイトのメルマガに登録して続報を待ちましょう。

以上、イヤホンの紹介でした。


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